配信サイトで映画『団鬼六 花嫁人形』(1979年、藤井克彦監督)を観た。

江口達夫(中原潤)は、あるろう人形館で拷問の情景に見入る一人の女・仁科理恵(倉吉朝子)に強く惹かれる。理恵は村越(草薙良一)という男に金で売られ、サディスティックな嗜好を持つ曽根崎浩三(宇南山宏)の妾として飼い慣らされていた。毎晩のように花嫁姿で宙吊りにされるなど、過酷なSM地獄のなかで暮らしている理恵を江口は救い出そうと試みるが…。
女は男の思い上がりに復讐する。 脚本がいどあきお。いどあきおに外れなし。真魚八重子さんも著書で本作への偏愛を語っていた。SMやいどあきおの観念的な脚本を描き出しているとは言い難いが、地獄を生きる男女の絶望と希望を藤井克彦は丹念に捉えている。相手を支配しようとして実は相手に支配されている。束縛は自由。自由という名の束縛。解放されたはずの理恵は言う。「他の男に鞭打たれる時、貴方を感じる。貴方が打つと貴方は私から消えてしまう。」。江口も理恵の男の仲間からリンチされた時と自分自身を鞭打つ時、理恵を感じた。
SMだけに一筋縄では行かない男女の情愛劇だ。
(今特集の上映作品)『団鬼六 花嫁人形』変態男の飼い犬として生活する倉吉朝子を愛した青年は、彼女を救おうと男の妻を浚うが…。自ら囚われることを選んだ倉吉を部屋に残し青年は 鞭身派のように自らを鞭打ち、痛みによって彼女と繋がろうとする。いどあきおの脚本は思弁的で宗教的域に達している。 pic.twitter.com/WXT8TZoBjG
— シネマヴェーラ渋谷 (@cinemavera) February 19, 2025
映画監督の藤井克彦さんが2023年10月28日逝去されました(88歳)。
— 映画会社日活 (@nikkatsu100) January 23, 2024
1958年、日活に入社。1972年『O・L日記 牝猫の匂い』で監督デビュー。『艶説女侠伝 お万乱れ肌』『団鬼六 花嫁人形』『四年三組のはた』などを手掛けられました。心よりお悔み申し上げます。
(写真は『四年三組のはた』撮影時) pic.twitter.com/j76S9nVxXM
藤井克彦「団鬼六 花嫁人形」79年 pic.twitter.com/naRaAkJoNX
— ピ (@Toppi_2525) April 13, 2020
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