映画『野球どアホウ未亡人』(2023年、小野峻志監督)をU-NEXTで視聴した。
草野球好きの夫(秋斗)に先立たれた水原夏子(森山みつき)は、残った借金返済のため、夫の所属した草野球チーム「多摩川メッツ」の監督である重野(藤田健彦)に見いだされ、草野球の投手となることとなった。野球が好きではなく、むしろ恨んでいた夏子だったが、重野とともに激しい特訓を重ねるうちに、野球の快楽性に憑りつかれていくが…。

「バカバカしいと思うなよ。やってる本人大真面目。」が大好物な自分からしたら大好きな作品。小野監督は野球のルールを知らないらしいが、梶原一騎だってルール知らずに野球漫画の原作をしていたぐらいだ。野球を知らないからこその文脈が新鮮だったりする。初っ端から日活風のマークが出てきたり名前や設定が野球漫画から来ていた。出演者では主演の夏子と重野の他に義妹役の井筒しまが可憐な印象を残す。

“夫の命を奪った野球に復讐する為に野球をやる”という『侍ジャイアンツ』の番場蛮並みの狂気。最も夫の命を奪ったのは監督の重野なんだが。夏子は夫が亡くした傷心を野球をやる事で癒し人生を取り戻していく。
本作は野球に翻弄され野球によって解放された女の60分だ。
